量子ビームを用いた酸化物系固体電解質の精密構造解析

サイト占有率、欠陥構造、中距離構造など、ラボ構造解析では見えない特徴を捉えます

量子ビームを用いた構造解析の特徴

放射光や中性子を用いて測定したデータをリートベルト解析、PDF解析を行うことで、ラボ構造解析では見えにくい、Liのサイト占有率の定量化や、構造解析変化のわずかな特徴を捉えます。

●全固体電池用電解質 Li7La3Zr2O12

構造相転移でイオン伝導率が大きく変化。構造相転移を詳細に調べることがイオン伝導率改善に貢献します。
M. Matsui et. al., Dalton Trans. 43,1019 (2014)

●中性子を用いたLi定量

中性子回折データをリートベルト解析することでX線では困難なLiを定量解析できます。

●PDF (Pair distribution function) 解析による局所構造解析

全散乱データをPDF解析することで、平均構造では評価できない局所構造を評価することが可能です。

●放射光X線回折による結晶構造、電子密度の評価

放射光X線回折をリートベルト/最大エントロピー法解析することで、詳細な結晶構造と電子密度を評価することが可能です。正方晶ではLi-O結合が確認され、イオン伝導率に影響を与えていると考えられます。

第58回電池討論会2C23 本内容は神戸大学、茨城大学、JASRI、NIMSとの共同研究です。

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