機能性材料や先端材料の様々なナノ機械特性を評価できます
高機能走査型プローブ顕微鏡の概要
ブルカー社製Dimension XRは従来のSPMに特定の機能を強化したハイエンドユーザー向け高機能走査型プローブ顕微鏡 (H-SPM) です。H-SPMではナノスケールで動的粘弾性分布を定量的に可視化し、さらに周波数分散や温度分散を調べることができます。
また、コンタクトレゾナンスにて金属やセラミックス等の高弾性材料の弾性率測定やフォースカーブのカスタム条件設定で局所的な粘弾性変形の評価も可能です。
H-SPMによるナノ機械特性評価の各種機能
1) ナノ動的粘弾性分布
ポリマーブレンド等の複合材料に対し、高分解能(数10nmΦ) で動的粘弾性分布 (E’、E”) の情報が得られます (図1) 。さらに、測定時の温度や周波数の設定を変えることで、動的粘弾性の挙動変化を捉えることができます。
3) フォースカーブのカスタム条件設定
フォースカーブ測定を行う際に、プローブと試料表面との間で変位と時間の関係 (図3点線) を設定し、力を検出することで局所的な応力緩和の挙動 (図3実線) を把握できます。逆に、力と時間を設定し、変位を検出するとクリープ挙動が分かります。
ルになると考えられます。
H-SPMはナノスケールで設計された機能性材料や非常にユニークな先端材料の研究開発には、強力な解析ツールになると考えられます。
装置画像ご提供:ブルカージャパン株式会社 ナノ表面計測事業部様
https://www.bruker-nano.jp/20200312154845#ttl-dimensionxr