共焦点ラマンは膜の内部情報を非破壊で観測できる手段の一つです。非接触の分析であることと、比較的短時間でスペクトルを得られることから、軟らかい膜や接着剤など経時変化する膜の成分や状態、それらの深さ方向の分布を調べることができます。エポキシ樹脂の硬化過程の分析事例をご紹介します。
高速ラマンマッピングによるエポキシ樹脂の硬化過程分析
共焦点ラマンは非破壊・非接触で焦点位置の情報を選択的に得られる手法です。また、高感度なCCD検出器を用いることで高速マッピングが可能です。
この手法を用いてエポキシ樹脂の硬化過程を観測しました。
エポキシ樹脂の硬化反応
・ラマンスペクトル比較と時間ピーク面積比の計測でエポキシ樹脂の硬化を確認
硬化によりエポキシ環とN-H基が減少したことがわかります
エポキシ環は指数曲線に沿って減衰する様子が認められました
エポキシ環の深さ方向分布
・膜全体で偏りなく硬化反応が進行している様子が観測されました
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