レーザーフラッシュ (LFA) 法によるコンポジット材料の熱伝導率測定

断熱材や放熱材等の熱マネジメント材料の熱伝導率は、性能設計において重要であり、各種の計測方法があります。LFA法は熱伝導率の測定範囲が広く、特に高熱伝導側の測定を得意としています。高分子・セラミックス・金属・カーボン材料など多種類の材料を測定できます。

LFA法の特徴と対応材料

断熱材や放熱材等の熱マネジメント材料の熱伝導率は、性能設計において重要であり、各種の計測方法が用いられています。
その中でLFA法は他の手法に比べ熱伝導率の測定範囲が広く、特に高熱伝導側の測定を得意としています。また、高分子・セラミックス・金属・カーボン材料など多種類の材料を測定することが可能です。

CB充填加硫天然ゴムの熱伝導率測定

カーボンブラック (CB) を充填した加硫天然ゴム系のコンポジット材料について、CB充填量と熱伝導率の関係を調べました。

1) 熱伝導率は、CB充填により加硫天然ゴム単体よりも高くなりました。
2) CB充填量が20vol%以下では、CB充填量の増加に応じて熱伝導率は高くなりました。
3) CB充填量が20vol%以上では、熱伝導率の上昇は鈍化し、CB単体 (文献値) の熱伝導率に近くなりました。試料内に熱伝導のネットワークが形成されていると考えられます。

*W. R. Smith, G. B. Wilkes, Ind.Eng. Chem., 36 (12) , 1111 (1944) .

熱伝導率のメカニズム解明

樹脂に熱伝導性フィラーを混ぜたコンポジット材料は、放熱ギャップフィラーなどで実用化が進んでいます。一見同じように見える材料でも、フィラーの種類、充填量、さらに充填状態などで熱伝導率は大きく変わります。この実際の熱伝導率を正確に計測することが断熱 / 放熱材料を扱うには重要です。また、LFA法はバルク測定ですが、3D-TEM観察などのナノ構造解析と組み合わせることで、熱伝導率の発現メカニズムなどの調査も行えます。

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