膜の経時変化や三次元分布を非破壊で可視化できます
高速マッピングによる深さ方向分布測定
共焦点ラマンマッピングは非破壊・非接触で焦点位置の情報を選択的に得られる手法です。この特徴を活かして軟らかい膜や経時変化する膜の成分や状態の三次元分布を可視化できます。
非破壊で同じ位置を何度も測定できる特徴を活用して、ゲル状サンスクリーンの膜が乾燥過程でどのように変化するかを高速マッピングによりx-z面分布を測定することで、可視化しました。
初期は水とアルコールが基板側、紫外線吸収剤を含む油層とその他の基油層が表面側に分布している状況が見られました。水とアルコールの相が減少して、乾燥が進むと一部の成分が粒子状に凝集する様子が確認できました。
マッピング結果から見積もられる膜厚の変化
同様の測定を繰り返し実施して、経過時間と膜厚の関係を調べました。揮発成分の蒸発に伴い膜厚が急激に変化する様子が認められ、その時間は初期膜厚に依存することが分かりました。