SEM、TEM観察による触媒の微細孔可視化

独自の微細構造観察法により、触媒層の設計開発を支援します

触媒層の微細孔解析

固体高分子型燃料電池の触媒層は、ガスや水を通すため多孔質になっており、細孔の大きさや分布は電池性能に大きな影響を与えます。
日産アークで開発した試料調製法であるMVP (Maintenance and Visualization of in-Porous Structure) 法や、FIB法などの断面調製法とSEM観察、TEM観察を組み合わせることにより、微細孔の形態や分布状態、細孔内部の三相界面の状況を把握できます。
また、画像解析により空孔の体積分率や細孔サイズを数値化し、さらに細孔の繋がりを可視化することも可能となります。
これらの解析結果から、触媒層の性能や劣化に関する知見を得ることができます。

●微細孔のSEM法による観察
樹脂包埋法や凍結割断法では微細孔が埋まる、潰れるなどにより、その形態や分布は不明ですが、MVP法により、これらを把握することが可能です。

●微細孔のTEM法による観察
樹脂包埋法では判別できなかった担体カーボン、フッ素系高分子、微細孔が明瞭に観察できます。

●MVP法を用いたSEM観察と画像解析
画像解析測定により空隙面積率は約45%、平均細孔径は50nmと求まりました。

●3D-SEM法による3D画像・ネットワーク構造解析
細孔の体積分率や平均空孔径に加え、細孔のネットワークを可視化し、評価できます。

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