作動中の電池で電極厚み方向における活物質の状態を捉えます
共焦点XRDの特徴
共焦点XRDは光学的に回折に寄与する深さを制限して測定する方法です。平行度の高いX線と高エネルギーのX線が必要なため、SPring-8などの高エネルギー放射光施設での測定が必要です。スリットサイズを絞ることで最小深さ分解能10μmの局所部XRD測定が可能です。高エネルギーのX線を用いるため特殊なセルの必要がなく、通常のラミネート電池などで測定可能です。
ラミネート型セルの充電深度解析結果
プレス密度の違う電極を用いて充電レート違いによる厚さ方向の充電深度 (格子定数変化) を測定しました。密度・充電レートによる電極厚さ方向の充電深度分布の測定が可能です。
XRDパターンより、Liの離脱による格子定数変化が確認でき、充電レートが高い時は充電深度のムラが確認されました。また、緩和による充電深度の変化が確認できました。
※本結果は日産自動車株式会社との共同研究結果です。