PFG-NMR分析によりリチウムイオン輸率や溶媒和に関する解析が可能です
イオンや溶媒分子の動きやすさを評価
電池の高出力化や、ポリマー電解質やイオン液体などの新規電解液の開発においては、イオンや溶媒分子の動きやすさの情報が重要になってきます。
パルス磁場勾配NMR (PFG-NMR:Pulsed-Field-Gradient NMR) 分析により、広い温度領域で (-70~120℃) 、リチウムイオン、アニオン、溶媒の拡散係数を個別に測定し、動きやすさを評価することができます。加えて、それらを解析することにより、リチウムイオン輸率、リチウムイオンの溶媒和構造の情報を得ることができます。
1M LiPF6 EC / PC / DEC中のイオン拡散係数およびリチウムイオン輸率の温度依存性
イオンの拡散係数は低温になるとともに低下する傾向が観測されました。
低粘度溶媒のDECを加えたことにより、イオンの拡散係数、リチウムイオン輸率が増加する様子が観測されました。