組織解析により、材料開発から製造プロセスまで幅広くサポートします
金属の強さと強化機構
金属の強さとは、外力に対しての変形し難さであり、ミクロ的には結晶内の転位の移動し難さに起因します。金属の強化法は主に、固溶強化、析出強化、結晶粒微細化強化、加工強化の4種類が知られています。マクロからミクロの組織解析により、強化メカニズムを解明することで、材料開発や製造プロセス (加工、熱処理) へとフィードバックすることができます。
鋼の強化メカニズム
2種類の合金鋼を⽤い、刃先の硬さが異なる要因について解析した事例をご紹介します。定量分析による各種成分量の違いに加え、観察や画像解析結果からW (タングステン) のコットレル雰囲気形成に起因した転位移動の抑制による固溶強化に加え、微細結晶粒による補助強化によって、SKS2がSK5より刃先が硬くなっていることが推定されます。