アコースティック・エミッション法によるCFRPの層間剥離プロセス解析

わずかな音を聞き分けて、破壊モードを把握します。

CFRPの特徴と材料開発のポイント

CFRPは、比強度および比剛性が優れている反面、外力を受けると積層界面から破壊が生じる弱点があります。カーボン繊維に熱硬化性樹脂を含浸して成形を行うため、繊維の配向や繊維表面状態によって層間のせん断強度に差が発生します。CFRPの材料開発において、層間のせん断強度と層間剥離の情報を把握することは重要です。

AE法の原理

材料が変形あるいは亀裂が発生する際に、材料に蓄えられたひずみエネルギーが弾性波として放出されます。AE法はその弾性波をセンサーで検出する手法です。

AE法で得られる波形には特徴があり、各特徴毎に分類することで、破壊の成分を抽出することができます。

AE法による層間剥離破壊のプロセスの可視化とN-ARC法での検証

AE解析では、AEイベントをAEのエネルギーで分離することで、より破壊モードを明確にすることが可能です。N-ARC法による可視化技術を用いて、樹脂破壊や層間剥離の様子を観察した結果を示します。

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