ポリマーの機械特性や化学情報をナノスケールで可視化します
SPMによる機械特性評価
近年、高分子材料では構造の微細化が益々進んでおり、ナノスケールでその構造や、物性を把握することが大変重要となっています。SPMにより、高速でフォースカーブ測定を行うことで、形状観察と同時に弾性率や吸着力等の機械特性をナノスケールでマッピングします。測定値をサンプル間で比較することも可能です。下図は、PC:ABSブレンドポリマーを測定した事例です。形状像だけではやや不明瞭なポリマーの分散状態が、弾性率像、吸着力像では明確に観察されています。また、弾性率像と吸着力像と比較することで、弾性率が高い箇所は吸着力が低く、弾性率が低い箇所は吸着力が高いことがわかります。
AFM-IR法を用いた化学情報の可視化
AFM-IR法はAFMを基盤とした新しいIRで、非常に高い空間分解能を有しています。このAFM-IR法を用いて、上記ブレントポリマーの成分分布を可視化した事例をご紹介します。