コンタクトレゾナンス法による金属接合界面の弾性率マッピング

コンタクトレゾナンス法により、金属接合界面の機械物性を従来よりも高分解能 (数10nmオーダー) 及びその分布を評価出来る様になりました。その一例として、摩擦攪拌点接合 (FSSW) 界面の弾性率評価事例をご紹介します。

コンタクトレゾナンス (接触共振) 法の特徴

金属接合材の強度を向上させるためには界面でのμmオーダーの物性評価が重要となりますが、これまで力学物性の評価ではその「分布」を見ることは困難でした。コンタクトレゾンナンス法 (以下、CR法) はAFMを用いた弾性率評価手法で、サンプルに振動を加え、カンチレバーを共振させた際の共振周波数を元に弾性率を評価する測定法です。従来のAFMフォースカーブ測定では困難だった、金属やセラミックといった高弾性材料の測定が可能になりました。
また、ナノオーダーの高い平面分解能を有することも大きな特徴です。

摩擦攪拌点接合 (FSSW) 界面の弾性率評価

Al-Fe FSSW接合部位の断面観察から界面における合金層の存在が確認されました。インデンテーション法では合金層の弾性率分布まで把握することはできません。しかしCR法を用いる事により、数10nmオーダーの高分解能で弾性率分布の計測ができ、この中間層はAlとFeの中間の弾性率であることから、Al-Fe接合強度の向上の要因の一つであることが分かりました。

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