共焦点ラマンマッピング法ではサブミクロンレベルでデンプンの微細な構造を評価でき、溶解度・崩壊性・粘度・熱安定性など食品や医薬品に重要な物性に結び付けることができます。
デンプンの詳細な構造を評価できるラマンスペクトルマッピング法
食品、医薬品、工業製品など広く利用される天然高分子であるデンプンは、粒子に非晶部と結晶部をもち、直鎖状のアミロースと、分岐構造のアミロペクチンが混在した複雑な構造をしています (図1)。この構造は、原料由来によって粒形やサイズ、アミロース含量などが異なります。一般的にはバルクで結晶化度のみを把握しますが、共焦点ラマンマッピング法を用いることでサブミクロンレベルでデンプンの微細な構造を評価でき、溶解度・崩壊性・粘度・熱安定性などの重要な物性に結び付けることが可能です。