NIBにおけるNa分布可視化の重要性
ナトリウムイオン電池 (NIB) は、充放電を繰り返すことにより負極上にNa金属の析出やSEI成長を生じる可能性があり、これらは電池容量の低下、抵抗の増大、安全性の低下に深く関与します。日産アークの高感度EDX搭載SEMを用いることで、Na分布を可視化し、電池劣化挙動を捉えることが可能です。
SEM-EDXによるNIB負極観察
初期品と比較し、100サイクル品・400サイクル品では、電極表面および活物質間に細かい枝状・粒状の析出物と、Naの分布が確認されました。サイクルに伴うNa金属の析出と、析出Na金属上でのSEI成長の促進が推測され、これらは充放電容量低下の一因と考えられます。