高感度EDX、高傾斜3Dトモグラフィー、クライオホルダ搭載の高感度TEM分析

高感度のEDX検出器を搭載することで短時間にノイズの少ないマッピングを行うことが可能です。高傾斜3Dトモグラフィーによって三次元構造の可視化が可能です。その他、クライオ観察、特注の制限視野絞りを用いた結晶・非晶相の構造解析を行うことが可能です。

高感度分析TEMの概要

当社では高感度分析透過顕微鏡 (Thermo Fisher Scientific製 Talos F200X G2) を導入しました。本装置は高品質なデータを素早く取得できる走査透過電子顕微鏡です。nmオーダーの局所領域における形態観察、元素分析、結晶構造を調べることができます。

・大口径EDXを4か所に配置し、短時間でS / Nの良いEDXを取得可能
・高傾斜3Dトモグラフィーにより物体の三次元構造を歪みなく可視化
・クライオホルダにより液体 / 半固体を凍らせて観察可能
・特注の制限視野絞りにより局所領域の非晶質相構造解析 (PDF解析) が可能
・DPC (微分位相コントラスト) 機能により、軽元素のコントラストを付けて無染色でもポリマーアロイの分散状態を可視化
・Web会議システムにより、遠隔地から立会分析が可能

リチウムイオン二次電池の正極活物質表面劣化解析

劣化に伴う結晶構造の変化を反映した格子縞を観察することで、活物質内の格子の乱れを可視化することができます。また、高感度EDXマッピングにより、活物質中のNiおよびMnの元素分布が不均一であることがわかりました。耐久により、Mnが活物質表面から溶出している可能性が示唆されます。

Cryo-3D-TEMによるリポソームの三次元構造可視化

水溶液中のクロドロン酸リポソームのCryo-3D-STEM観察結果を示します。傾斜角度0°のSTEM像では、赤矢印で示すリポソームが内包されているのか、粒子同士が重なっているかの判断は難しいですが、3D構築像 (スライス像) で確認すると、リポソームを三重に内包している様子が確認できます。

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