AFM-IRによるケミカルイメージは、1つのピーク波数に着目して、その波数に活性を持つ官能基の量を可視化したものです。AFM-IRは従来のラマンマッピング法と比べて分解能が高く、ナノスケールで組成物のケミカルイメージが得られます。さらに、同時にナノ構造、ナノ化学状態、ナノ物性を可視化することもできます。
異なる種類のポリマーがナノスケールで分散したポリマーアロイへの適用例をご紹介します。
PC/ABSのラマンマッピング
代表的なポリマーアロイであるPC/ABS樹脂について、ラマンマッピングを行いました。
ポリカーボネート (PC) とアクリロニトリル・スチレン (AS) の海島構造分布は可視化できましたが、ポリブタジエンの分散状態は不明でした。